☆アメイジング・グレース

魂の闇夜が終わりを迎え、目覚めることがどういうことなのか?
それを非常に分かりやすく描写しているものの一つに、アメイジンググレースという詩があります。

この詞を書いた人は、間違いなく思い出した人です。
会ったことも話したこともありませんが、わかります。

魂の闇夜が終わると、それまで見てきていた世界に対する知覚がガラッと変わります。それは、本当に私は目が見えていなかった。神の愛を知っているようで、何も知らなかった。というような強烈な感覚を覚えるからです。

だからこそ、この詞を書いた人は、その通りに書いたんだと思うのです。

以前にも書きましたが、私はそれまでこの歌を知ってはいましたが、知っていただけでした。なんにも興味はありませんでした。

けれど、目覚めが起こった後、ふいにこの歌が私にやって来た時、これは私のことだ!!私が経験してきたことが書いてある!!!と驚くほど共鳴したのです。

魂の闇夜が終わった証とは、そのような常なる歓喜の状態がもたらされることです。それをどれほど魂が待ち望んでいたことか、それは経験を通してしか、わかりません。どれほど言葉にしたところで、正確には伝えられません。
ただ、あなたも経験すれば、それがわかる、としか言えないのです。

☆ラマナ・マハルシは?ニサルガダッタ・マハラジは?

さて、ここで私たちにとって知りたい事の一つに、ではラマナやニサルガダッタ、プンジャジといった聖者たちは、魂の闇夜を通り抜けてきたのか?ということがあります。

というのも、彼らはこの状態については、私が読んだ限りでは、ほとんど言及していなかったように記憶しているからです。

けれども、誰であろうとこの魂の闇夜は必ず通過するように、私は思います。

というのも、私は宗教的なバックボーンは何も持ち合わせていませんでした。
魂の闇夜、などという単語は、目覚めた後、そんな単語があるんだ、と知ったぐらいです。

ですので、ヒンズー教だから通り抜けない、とかそういう類のものではないでしょう。確かに、彼らはこのプロセスについては触れていませんが、それでもこのプロセスを彼らなりに通り抜けているのではないかと思います。

たとえば、ニサルガダッタは小さい頃から本質的な質問などをして大人を困らせていた、といったようなことが書いてあったように思います。

もうその頃からすでに、魂の闇夜は始まっているのです。
私は彼に会ったこともありませんが、どのような人生を送っていたのかについては、ものすごくわかります。

そして、彼にとっては、彼のグルに会ったその瞬間、魂の闇夜が終わりを告げたのです。なぜなら、そこで彼は見い出したからです。

また、プンジャジも同様です。
彼も小さい時から、そうだったのでしょう。
いつの間にか魂の闇夜に入り込み、そしてやっとラマナ・マハルシに会い、思い出したのです。自分自身が何者なのかを。

このように見れば、誰もがそこを通過していく、ということがわかると思います。

☆問題は?

ここで私たちが気になる事は、その期間です。
この魂の闇夜が始まり、それが終わるまでに、どれくらいの歳月がかかるのか?ということだと思います。

何十年…。かもしれません。
実際、私はそうでした。
バーナデッド・ロバーツもそうでしょうし、ニサルガダッタもそう、プンジャジもそう。ラマナでさえも、1ヵ月やそこらでここを通過したわけではありません。

人によっては、もしかしたら60年以上かかるかもしれません。

それぐらい、魂の闇夜が終わる事、目覚める事は、骨の折れる仕事だということが言えます。

ただ、忘れないでいただきたいことは、魂の闇夜の終わりについてです。
もし、すでにあなたが思い出したのであれば、もうそれは終わっています。
違うフェーズに入っている、ということです。

また、まだ思い出す事が出来ず、けれども私とこうして出逢っているのなら、あなたにとっての夜明けは近い、ということも言えます。
このサイトに出会い、なぜか時間を忘れて読みふけってしまったり、読むと反感や反論したくなる気持ちよりも、なぜか心の奥底が震えるような感覚、ぴったりと一致する感覚を感じるのなら、尚更です。

私の仕事の特徴は、みなさんに時間をいかに省かせられるか?ということにフォーカスしているところにあります。何十年とかかるところを、数年で、一年で、一ヶ月で通り抜ける事が出来るよう、こうしてお伝えしています。
もちろん、苦難を経験しなくていい、ということではありません。
その逆で、苦難は避けては通れないものです。
原因が原因だけに、その結果は必ず苦痛や苦難を伴ってしまうのです。

ただ、それを気づかず何度も何度もループしたり、見て見ぬ振りをし続けて先延ばしすることで時間を延々とかけるより、もっと早く通り抜けることができる、ということです。

さて。
以上、随分と長くなりましたが、魂の闇夜について、それがいつ始まり、どのような特徴を持ち、私たちの日常がどのように変わっていくのか?そして、いつそれは終わりを迎えのか?といったことを数回に渡り、見てきました。

私たちがここで最も忘れてはいけないポイントは、自分でコントロールできない、というところです。それをいつ始めて、いつ終わらすのか?こういったことをコントロールできない、ということです。

あなたがこのサイトに出会ったことすら、実はコントロールの結果ではないのです。とすれば、一体、何がそうさせているのでしょうか?

こういったことにフォーカスすることで、あの謎の存在、すなわち神というものの性質について理解出来るようになっていき、その理解が、実は例えば、魂の闇夜を終わらす契機にもつながっていくのです。

(おわり)

【全6回のレベル】:ホワイトクラス~ゴールドクラス