さて。
いよいよ月に帰る日が近づいてくると、翁はあらゆる手段を尽くして彼女を行かせまいとします。

帝にも応援を頼み、万全の警護態勢で臨みました。

翁も帝も彼女を帰らせたくなかったのです。
なんとしても。
そして、彼らがそこでとった行動は、戦いです。

もはや相手が天の存在だろうと、そんなことは関係ありません。
戦う事しか彼には思いつかないのです。

天の意図をわかっていたのに、なぜ彼女が帰ることはわからなかったのでしょうか?そんなはずはないのですが、もちろん、眠っている彼はそのことに気づきません。 

天の意図通りに生きてきたのであれば、彼女が帰るのなら、それに従わなければ一貫しませんが、もちろんそんなことも気づきません。

そして、当然のように彼が守るためにとった手段は、武装です。
戦いです。

彼、彼らのレベルでは、それしか出来ないからです。

欲しいものは、戦ってでも奪う。守る。
この世界の意識レベルのスタンダードです。
この時代から、今なお、何も変わっていません。

そして、とうとう帰る日になり、天の存在達がやってきました。

翁たちは、彼らに向けて次々に攻撃しますが、たとえば矢は花になってしまったりと、翁たちの攻撃は何の実効力も持ちませんでした。
そして、彼らが近づくにつれて、ほとんどの兵士たちは眠ってしまったのです。

そうです。
攻撃は、無効だという事なのです。

天の存在には、攻撃は効かないのです。
なぜなら、このレベルの存在は、攻める/守るといった二元性を超えているからです。

彼らは、それを認識しません。
翁達が向け放った武器は、彼らには通用しないのです。

なぜなら、彼らは完全性しか見えないからです

ですので、攻撃は全て無効なのです。

彼らは身を守る、ということさえ思いつきません。
守るのであれば、攻める必要が生まれます。

しかし、守る必要を知らない存在は攻撃する必要も知りません。
彼らは、そこを超えているのです。

一方、翁たち、つまり私達は、守ることしか眼中にありません。
守る必要があるため、攻撃する必要が生まれます。

だから、かぐや姫を”守る”ために、天の存在だろうと、”攻撃”するのです。彼らはそのレベルで生きているため、それは当然のように効果があると思っているのです。

☆すでにバイオハザードであるこの世界

繰り返しますが、それは今も何も変わっていません。
自分の生活を守るために、私達は戦っているのです。
つまり私達は、常にあらゆる存在に対して、攻撃しているのです。

そして、そのことが当たり前になり過ぎていて、全く気づいていないのです。”罪を犯していない”と思っている一人一人の社会人は、まったく気づかずに、毎日毎日毎瞬毎瞬、攻撃しているのです。

だからこそ、この世界は完全に地獄なのです。
バイオハザードは、映画やゲームの中に存在しているのではなく、この世界そのものがバイオハザードだとあなたは気づいているでしょうか?

【レベル】:クリアクラス~ユニティクラス