さて。
バーナデッド・ロバーツの本は、全ての人が読んでおいたほうがいいものです。
彼女が人生において体験し続けている事は、誰にとっても重要だからです。

彼女の本は、彼女自身が通り抜けてきた経験をまとめているものですが、そこに描写されている各体験は、読む限りすさまじいものばかりです。

そこで、この本を読んだ方々は、大抵、「私はこれからこんな体験をしていくのだろうか?というか、そもそもこんな体験を経験できるのだろうか?」

と自信がなくなったり、なにより恐怖を感じるようです。

私自身もこの本を読んだ当時、私が経験してきたこととは似ているものの違う描写がなされているものもあり、そもそも自分自身がどれだけ進んでいるのかもわからなかったせいもあって、かなり戸惑いました。

ですので当時は、「私が経験してきた事と同じ香りがする。けれど、全く一緒じゃない。だとすれば、私は彼女が経験した事と全く同じ体験をもう一回通過しなければいけないのか?」

とかなり絶望的に思っていました。

しかしながら、結論から言えば、それはそうではありませんでした。
あなたが、彼女と全く同じ体験をする必要はありませんし、そもそもそれはできないのです。

よく見ていただければ、たとえばニサルガダッタ・マハラジが彼女と全く同じ体験をしていたか?と言われれば、答えはNoです。
ラマナ・マハルシが彼女と同じ体験をしていたか?と言われれば、答えは同じくNoです。

逆に、彼女はニサルガダッタが体験したようなことに触れていません。

しかしながら、彼らは全く同じレベルです。
同じレベルにありながら、通ってきた体験は各自違う色彩を持っているのです。

あるいは、プンジャジが見た輪廻転生のサイクルについて、バーナデッド・ロバーツは全く記述していません。
これは、どういうことでしょうか?
これは、プンジャジが間違っていて、バーナデッド・ロバーツが正しいのでしょうか?あるいは、その逆でしょうか?

こうしてみれば、体験そのものが重要じゃないことがわかってくるはずです。

彼女が経験してきたような、たとえば恐ろしい虚無の体験をそっくりそのままあなたも経験しなければいけない、ということではないのです。
それは出来ません。

これは、わかっていそうで誰しも勘違いしてしまうところです。

本の中で素晴らしい体験を読んでしまったりすると、自分もそうならなければいけない、同じことを体験したい/しなければいけない、というような暗示にかかってしまいます。

しかし、それは違います。

あなたは、同じ枠組みの中であなた独自の体験を通過していきます。

ただし、結果は同じです。
同じレベルで、同じ理解を語り始める事になります。

ですので、体験だけにとらわれないで、むしろ、彼女の言葉の端々から伝わってくる本物の流れを感じ取るようにしてみて下さい。(これはどんな本にも言える事ですが)
それは、まさしく彼女からあなたへの恩恵です。

【レベル】:ゴールドクラス~ユニティクラス