サークルの彼方へ

ホワイトクラス 8 ~インスピレーション~

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☆否が応でも

ホワイトクラス第8回目は、インスピレーションについてになります。

既にご説明したとおり、Web講義では、目覚めがどのように起こるのか?そして、目覚めた後、人はどのようなプロセスを辿り、何をマスターしていく必要があるかという中核的な理解の変遷をホワイトクラス⇒ゴールドクラス⇒クリアクラスというような順で説明していきます。

さて。そこでまず人間がホワイトクラスの段階に入ると、よりインスピレーションに敏感になっていきます。

たとえば、マトリックス、という映画がありますが、こういう映画に妙にひきつけられていくようになっていきます。

そして、その映画が語ろうとしている深遠な理解について、まるでスポンジが水を吸い込むように、吸収していくのです。

☆言葉にできない何か

たとえば、友人と一緒にこの映画を観たとして、それがもたらすインパクトは、友人のそれとは、まるで違う次元のものになってしまっているのです。

ですので、観終わった後、友人と感想を語り合ったとしても、どうもぎこちないものになります。

もしかしたら、友人は演出や爆発のすごさ、格闘シーンのかっこよさにほれぼれしているのかもしれません。
けれども、あなたはそれ以上の何かを、その映画から感じ取るのです。

まさしく、言葉に出来ない何かを感じ取るのです。

☆焦る必要も、頑張る必要もない

私が特にお伝えしたいのは、あなたがもし道ならぬ道を歩む宿命にあるのだとしたら、それが脚本に書いてあるのなら、間違いなく必要な全ての材料は、あなたに届く。
ということです。

ですので、焦る必要はないのです。がんばる必要もありません。
人よりうまくやろうだなんて、思わないことです。
けれども、もしそういう風にプログラミングされていて、
それが脚本に書いてあるのなら、そうなってしまうでしょう。

☆本当の力学

さて。

必要な全ての材料は、あなたに自動的に届きます。
あなたは止まっているだけで、エスカレーターがあなたに向かってくるのです。
そして、そこにはあなたがよく知らなければいけないものが、箱に入って置いてあるのです。

☆箱が置いてある

その箱が、あなたの前に置いてあるのです。

ですので、後になって、

「あれ、おかしいな。なんで、あんなものがあそこにあったんだろう?」

と不思議に思うのです。

その箱の中身は、決まったものではありません。
それが映画でもあれば、小説でもあり、詩でもあり、お菓子でもあり、風でもあり、雪でもあり、人でもあり、虫でもあり、写真でもあり…。

何でもあるのです!!!

ともかく、それらがあなたの前に現れます。

そして、どういうわけか、あなたはそれと何かしらの関係を持つことになるのです。

☆シナリオは、書かれている

もしかしたら、それは観たくもない映画かもしれません。
でも、恋人が絶対に観にいく。と強引に連れて行かれるかもしれません。

そして、びっくり仰天!!!

その映画から、とてつもなく大事な何かを感じ取るのです!!!

恋人は、間違いなくあなたが感じたことを何も感じません。
感じあったことを、絶対に共有できないでしょう。

☆ノウイング

感想を語り合っている最中でも、あなたは何かに包まれているのです。
そして、あなたがそれは何だろう?これは一体なんだろう?とずっと不思議がり、いよいよ用意が整い、その包み、その殻が破れたとき、あなたは、

「あーー、これはそういうことだったのか!?」

とノウイングを得るのです。

☆輝きはいつも在る

このような流れが、インスピレーションが、あなたにやってくるでしょう。
これもまた、精霊の訪問の一種です。

ただあまりに些細過ぎて、その輝きを捉えられないかもしれません。
けれども、よくよく注意しているのなら、そこには例の輝きが在ることに気づくのです。

☆個人という眠りから目を醒まさせる作品

さて、
ここからは、私たちを個人という眠りから醒まさしてくれる作品を見ていきましょう。
ここでご紹介する作品は、この世界が幻想であることに気づかせ、個人という眠りから醒ましてくれる役割を持っています。

評論家やプロデュースした本人も、そんなことは意図していない。
というかもしれませんが、そうなのです。

☆時の試練

私が見たところ、これらの作品は、時の試練に耐えられるのです。

なぜなら、それはいつも今のことを語っているからです。
なぜなら、それはいつも変わらぬ事を語っているからです。

ですので、そういう作品は時を越えているので、どれだけ時間が経とうが、その輝きが失われることはないのです。

その輝きによって、用意が整っている方は、インスピレーションを感じ、より高い真実に目を向けるようになっていくのです。

さて、ではこれから、実際にその作品について、触れていきましょう。

☆ビューティフル・ドリーマー

ずいぶん昔になりますが、ビューティフル・ドリーマーというアニメ映画が放映されました。

この映画は、うる星やつらという漫画の映画版として制作されたものです。
内容はご存知かもしれませんし、そうでない方は、ぜひ観てみるといいでしょう。

この映画は、レイヤー(層)を超えているか、超えていないかのベンチマークともなるものです。

レイヤーというのは、何度も説明したとおり、眠ったままの人生でありつづける層です。
ご存知の通り、この層は非常に分厚く、ほぼ全ての存在は、ここにいます。

このビューティフル・ドリーマーという映画は、この層を超えることの出来るインスピレーションに満ちたものです。

この映画を観て、とてつもなく重要なものに気づいたのなら、それは、ホワイトクラスの段階にいることを示しています。

☆リマインダー

そして、同時にこの映画は、リマインダーとしての機能も、もちろん持っています。

つまり、あなたに気づかすことを可能にするからです。
あなたが、思い出す際のよすがとなるのです。

この映画は、準備が整っていれば、あなたに思い出させてくれるのです。
自分が眠っていることを。

そしてまた、あなたが成長進歩していく過程でも、いつでもこの映画に立ち戻ることで、何かが充電していることに気づくでしょう。

ですので、苦しい時、この映画を見直してください。
間違いなく、何らかの方法で助けてくれるでしょうから。

さて、これからは、この映画の若干の詳細と、どのように私がこの映画と出逢ったかを書いていこうと思います。

そうすれば、人生がどのように進むのか?
重要なことは、一体何なのかについて、気づくきっかけになるでしょう。

☆浦島太郎が教える時間という幻想

この映画の特筆すべき点は、数え切れないくらいあります。

もし浦島太郎だけが亀を助けたのではなく、村人全員が亀を助けて、全員が竜宮城に行ったとしたら…。
それでも、数百年の年月が経っているということになるのでしょうか?

このことは、時間というものがいかに幻想であるかを教えてくれています。

本当に重要なことは、この世界、つまり自分がいま生きている世界が、現実ではないのではないか?

ということに気づくことです。

☆現実の定義が揺らぐ時…

自分が見ている世界の現実性を疑えることこそ、もっとも重要なことなのです。

何が本物で、何が偽者なのかの基準が揺らぐことが、もっとも大切なことです。

ひとたび、それが本当に起こったのなら、もうその人は、自分が見ている現実を心底信じられなくなるのです。

自分が信じきっていた”現実”の定義が揺らぐとき、それが覚醒の始まりです。
自分が信じきっていた”現実”の定義が揺らぐとき、それが悟りの始まりです。
自分が信じきっていた”現実”の定義が揺らぐとき、それが自由の始まりです。

この映画は、それにもってこいの映画なのです。

☆揺らぎの深さ

そして、その揺らぎがどこまで深かったか、その傷がどこまで深かったかで、その後の道筋が決まります。

揺らぎが浅ければ、もしかすると、元に戻ってしまうかもしれません。

☆カスタネダとドン・ファンの例

たとえば、カスタネダは、ドン・ファンにしつこいほど、このことを指摘され続けました。
彼は論理や知性を信じきっていて、揺らぎがあっても、すぐに元の場所に戻ってしまったのです。

ですので、師であるドン・ファンは、その揺らぎが決定的な場所に行くまで、何度も何度も、彼を”調教”する必要があったのです。

私の場合は、この映画を観ることで、揺らぎました。
そして、既に十分なほど準備が出来ていたため、飛躍の場所まで揺らぐことが可能だったのです。

☆逃げ出すことは出来ない

いいでしょうか?
ここは、ポイントです。

私は、このビューティフル・ドリーマーという映画に全く興味がなかったですし、そもそも映画というもの自体、よくわかりませんでした。
そして、マックに行って、ドナルドに連れて行かれる恐れもあったので、心底怖かったのです。

けれども、姉は強引にも私をその映画に連れて行ってしまいました。

☆必要なものは、全て届く

つまり、観なければいけなかったのです。
必要な材料は、全て届くのです。

私は、全く求めていませんでした。
それにも関わらず、必要だからということで、私はそれを経験しなければいけなかったのです。

求める必要はないのです。
全ては、やってくるのですから。

☆理解できない苛立ち

さて。

そういうわけで、私は強引にも姉に連れて行かれてしまいました。

そして、実際に映画館に入り、上映開始となったのですが、うる星やつらというアニメ自体知らなかった、というものもありますが、当時の私には、全く理解できない内容でした。

ただただ、椅子に座って、画像の動きを見続けただけでした。

映画が終わり、映画館を出るぐらいの時から、私は、なぜか苛立ちを隠せなくなっていました。

もちろん、これからマックに連れて行かれるかもしれない、という不安もあったのですが、なぜこの映画を理解できないのかに、ものすごい苛立ちを感じたのです。

よくわからなかった。よくわからなかったけど、これはわからなければいけないものだ。

という感覚にずっと襲われ続けていました。

その後、案の定、マックに連れて行かれたのですが、何かのセットを買い、地下への階段を下りていく途中ぐらいから、急に頭痛がし始めたのです。

あまりの頭の痛さに、ドナルドのことはすっかり忘れていました。
私は、シェークを飲みながら、
姉に頭が痛いことと、あのビューティフル・ドリーマーという映画は何を言いたいのかを教えて欲しい。
と問いかけました。

姉とは6歳ほど離れているとはいえ、姉も当時は、小学6年生か中学1年生になりたてぐらいでしたので、やはりわからなかったのです。

覚えているのは、しきりに私が問いかけるので、いつものように、ヒステリックに怒られた、ぐらいでした。

そういうわけで、この映画が私にもたらしたものは、苛立ちと頭痛だけでした。

しかしながら、月日が経ち、私が大学1年のある日、それはやって来たのです。

☆なぜか姉の部屋に入る

ある日、家にいた私は、なぜかふと姉の部屋を覗いてみました。
普段、姉の部屋に入ることはありませんでした。

でもその時、なぜか無性に入ってみたくなったのです。

一つには、姉の部屋のテレビは衛星放送が見れたのもありました。
観たいサッカーの試合があったので、いつも入って観てみたいと思っていたのです。

ですので、その日、姉の部屋に入って、テレビでも見ようと座った瞬間…

☆完璧な贈り物

私が座った横に、おもむろに、ビューティフル・ドリーマーのビデオテープが置いてあったのです!!

そのビデオテープを見た瞬間、私の記憶がよみがえってきました。
何を言おうとしていたのか?
何で理解できなかったのか?

その記憶が痛いほど、突き刺さってきました。

そして、私はこう思ったのです。

☆つかもうとする必要は、全くない

「あの時は、まだ子供だったから、わからなかっただけかもしれない。
今はもう十分成長したし、勉強もしたのだから、観ればわかるのではないか?」

ともかく、私はあの時、なぜ自分が理解できなかったのか?
それがわからなくて、悔しくてしょうがありませんでした。

ですので、勇気を持って、もう一度、この映画をみてやろう!
と決めたのです。

もしかしたら、今見ても、やっぱりわからないかもしれない。
という不安があったのですが、それでも、あの謎を解き明かしたい!

という欲望のほうが強かったのです。

さて。
ここも、同じようにポイントです。

普段は絶対に入る事のない部屋に、なぜその日に限って入ってしまったのか?
なぜなら、そこには観なければいけないものがあったからなのです。

いいでしょうか?
自分がつかもうとする必要は、全くないのです。

私は、同じことを繰り返し繰り返し話しています。
なぜなら非常に重要だからです。

私が言えるのは、恐らくこれを読んでいるときですら、あなたは通過してしまっているからです。

「あー、わかるわかる。うんうん、そうだよな。」

という具合な反応になるでしょう。

けれども、あなたはずっと後になって、やっとわかるのです。
エゴは、その瞬間の価値に気づけないのです。
エゴが生きているのは、過去と未来とかりそめの現在だけです。

間違ったエゴは、今に生きれません。
間違ったエゴは、いつもそれを取り逃がします。
というより、今を見ません。

ですので、その瞬間、何が起こっているかは、本当はわからないのです。

私は、間違ったエゴではなく、個人ではなく、あなたに話しているのです。

この文章を読んでなお、過去の習慣にすがることによって、あなたは、何かを掴もうとするでしょう。
決して、やってくるのを待たず、自らそれを掴みに行くことでしょう。

そして、必ずそれは失敗するのです!!
失敗して失敗して、失敗して失敗して…。
これをうんざりするくらい繰り返してやっと…。
やっとあなたは、それを捨てる気になります。
それが、意味のないことがわかるのです。

いいでしょうか?このように進んでいくのです。

自分がその時に理解しなければいけないものは、必ず、やってきます。
そういう風になっているのです。
それを忘れないでください。

☆理解の扉が開く

こういうわけで、全ては完璧なのだ、といわれるのです。
本当にそうなのです。

唯一完璧ではないのは、あなたではありませんが、あなたなのです。

ともかく、私はなんだかロボットのように、そこにあったビューティフル・ドリーマーのビデオテープを手に取り、ビデオの中に入れ、観始めたのです。

映画が始まってすぐ、私は急激な意識の高まりを感じました。
その映画にひっぱりあげられるように、私は理解の扉が開くのを感じたのです。

☆知ろうとせずに、知り、理解しようとせずに、理解する

そして理解の扉が開いてしまえば、後は、なんという驚きの連続でしょうか!?
一塊の理解ともいえるものの爆発のようなものが、何度も起こりました。

もう私は、ただただ圧倒されているだけでした。
それは、知ろうともせずに知り、理解しようともせずに理解が起き続けたのです。
そのことに、不思議な快感のようなものも感じていました。

☆文化祭前日

この映画には、あらゆる仕掛けがかけてあります。
文化祭当日ではなく、文化祭前日という設定。

なぜ、文化祭当日ではないのでしょうか?

この映画を観ながら、私はその仕掛けの素晴らしさに完全に打たれたのです。

他の方は、違うかもしれません。
けれども、私自身にとっては、文化祭は、当日よりむしろ、前日のほうが意味があったのです。

☆非日常

姉の部屋で映画を観ながら、私は自分自身が中学生の時を思い出していました。
クラスでの文化祭準備に追われていたあの日々を。

普通なら夜には学校にいることはありません。
その時間にクラスのみんなと準備をしていたのは、私にとっては、まさしく非日常的な体験でした。

また私自身、クラスの女子と恋をしていたので、まさしくビューティフル・ドリーマーと一緒の設定だったのです。

覚えているのは、準備をしながら、私はこの時間が永遠に続いていて欲しい、と心底思っていたことです。
文化祭が始まらず、ずっとこのままでいたい、と本当に願っていました。

自分自身のこのような体験から、この映画を見直してみて、本当にびっくりしたのです。

なるほど、幼稚園の時には理解できなかったはずなのです。
文化祭というものがないのですから。

☆様々な仕掛け

この映画には、文化祭前日という設定だけではなく、いろいろな仕掛けが他にもなされています。

音楽、夢、夢邪気、DNA、雲、時間、何気ない台詞…

これらが適切な場所で、シンボルとして使われているのです。

直接言葉で伝えるのではなくて、このような一種の仕掛けを用いることで、
まさしく幻想のヴェールを持ち上げることが出来るようになっています。

☆言葉をどれだけ積み上げても

このWeb講義のように、言葉で伝えることは、効果的なことではありません。
それは、何度も言っていますが、概念をより強化してしまうからです。
本来は、概念の檻から抜け出なければいけないのに、言葉を用いることで、逆に、より一層頑丈な檻になってしまうのです。

言葉というのは、確かに言の葉っぱです。
いくら葉っぱを集めてこようとも、木を知ることは出来ません。

しかしながら、この映画の中の様々な仕掛けによって、私たちは概念につかまることなく、そこを通り抜けることが出来るのです。

このサイトに辿り着いているのなら、もうすでにこの映画は知っているかもしれません。

面白いことに、あるレベルを超えた方は、必ずといっていいほど、こういう作品と出会い、その価値を既につかんでいらっしゃっていました。

☆目を覚ますための装置

何度も言いますが、こういう作品は、私たちが目を覚ますためにあるのです。
私たちが、忘却のふちで延々と同じことを繰り返しているだけの人生から抜け出すための装置として、そこに公開されて置いてあるのです。

そのような装置は、このビューティフル・ドリーマーだけではありません。
もっともっとたくさんあります。

機会がありましたら、再度、取り上げてみることにします。

さて、ホワイトクラスの第8回目の内容は、インスピレーションについてでした。

人間がある進歩・成熟段階を迎えると、予想もしないような機会を通して、インスピレーションに目覚め始めることを、私自身の経験を織り交ぜながら、ご説明してきました。

ここでのポイントは、

・期待も意図もないところから、それはやってくること
・自分自身の現実の定義が、揺らぐこと
でした。

ホワイトクラスの段階であれば、これで十分です。
準備としては、十分です。
この揺らぎこそが、次なるステップの重要な足がかりになるのです。

以上で、第8回目の講義を終わります。

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