信念が制限されているなんて、思いつきもしないのです。
信念は、単なる信念だと。
信念は、それ自体固定化されているものでも、まして絶対普遍なものなんかではないと気づけないのです。
信念自体の檻に入ってしまっているがゆえに。
この当時は、身分が高い女性は歯を黒くすることが当然だったのでしょう。
そして、それが最も良く素晴らしいものだと誰も疑いませんでした。
それは、実は、現代でも同じなのです。
現代で当たり前だと思っている事は、全然当たり前じゃないのです。
靴を履いたり脱いだりするなんて、馬鹿じゃないのか?
なんでそんなものを履いているのか?
なんでそんなものを買うために、身をすり減らし、したくもない仕事をしているのか?
ということだったりするのです。
時代が変われば、風習も変わる。
そんな風に変わるものなら、信仰する必要なんてさらさらないのです。
なぜって、そんなに簡単に変わってしまうのなら、それは嘘だからです。
嘘のために人生を捧げるなんて、完全に狂っています。
時代が変われば、風習も信念も変わるのなら、私達は単に、時間の奴隷だという事なのです。
少なくとも、現代の日本でははっきりとした奴隷制度を持っていませんが、実は誰もが時間の奴隷なのです。
そんな風にして生きていくことは、あなたにとって理想的な生き方なのでしょうか?あなたは、時間の奴隷となるためにこの人生を生きているのでしょうか?それが目的なのでしょうか?
このことに気づいている人は、まずいません。
なぜなら、この当時も今も、何も進展していないからです。
誰もが、知りもしない誰かが決めたルールに従っているだけだからです。
ルールに従い、自分自身が誰なのかをすっかり忘れ、言われたことだけを、義務だと言われるからやるだけの人生を生きていくのです。
それは、このかぐや姫の時代も、現代も何一つ変わっていません。
実在が不変なように、この間違ったエゴシステムは、確かに一貫して嘘偽りで成り立っています。
嘘偽りという点で、不変です。
そんな状況下におかれ、かぐや姫はやっと自分が降り立った場所がどんなところなのかを理解していくわけです。
彼女がなんとしてでも知りがったものを…。
(つづく…)
【レベル】:ホワイトクラス~クリアクラス
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