このような話題があるようですが、ご存知でしょうか?

それは、今年の11月以降、アメリカの大統領選挙の後に地球に何か特別な変化が起きる、そこから全てが変わっていく、というものです。

そういう情報があるんですね。

そこで今回は、この話題とその本質について触れてみます。

さて。
このメッセージは、バシャールがもたらしたチャネリングによるものです。

で、本当にこのような事態になっていくのでしょうか?

そうかもしれませんし、そうではないかもしれません。

しかし、私たちはこういう情報を見た時、聞かされた時にまず、次のことに気づかなければいけません。

まず私たちの3つの識別ツールである、真実、歓び、愛 という観点からこの情報を感じてみてください。

今年の11月以降にすべてが変わる、ということに真実を感じますか?
今年の11月以降にすべてが変わる、ということに歓びを感じますか?
今年の11月以降にすべてが変わる、ということに愛を感じますか?

いかがでしょうか?

このメッセージは、歓びのメッセージを伝えている、とのことです。
なぜなら、その変化とは私達の努力の積み重ねの結果なので、歓んで当然なのだと。

しかし、どうでしょう。
変化、と言う言葉を耳にする時、間違ったエゴは大抵ディフェンシブモードをとるのです。

だから、11月以降という言葉を聞くと連想ゲームが始まり、良くないことが起こるかもしれない、と思ってしまうのです。
素晴らしいことが起こる、と聞いても、自分自身の経験から、確約された将来を誰も経験したことがないのです。

ですので、そこに歓びはなく、実は恐怖があるわけです。
期待があっても、実はそれは恐怖なのです。
なぜなら、期待と恐怖は同じものだからです。

なぜでしょうか?

なぜなら、未来について、私たちは臆病だからです。
なぜなら、未来というのは、不確実で起こっていないことを想像させるからであり、従って実在ではなく、偽りだからです。

だから未来のことについて話されると、それは実在しないので、私たちはそこに自分自身の安全性を感じることが出来ず、警戒心を持つわけです。

だから、未来について、もっと言えば、特定の日付などを出されると、もう動揺します。ここに本当の歓びはありません。実在しないので、真実でもありません。喜びも真実もないのだから、そこに愛を感じることなどできません。

なぜなら、今ではなく、11月という期限がついているからです。
愛とは、無条件で無制限です。

在ることに制限はありませんし、期限はありません。
条件付きの愛というものは、存在しないのです。

今が報酬ではなく、11月以降の報酬を提示されたのなら、それまで待たなければいけません。フォーカスは11月以降に固定され、今は見逃されます。これは、褒美ゲームと呼ぶものです。

いいでしょうか。
ついてきているでしょうか。

さて。
ここで、さらに私達が気づかなければいけないことは、時間が重要だという事です。

つまり、2016年の11月以降に何かが起こる、ということに関して、私たちがそれを真実として、本当のこととして受け入れることが意味していることは、何でしょうか?

それは、時間が実在している、ということです。

もし時間が偽りであることを覚えていることが出来たのなら、どちらが偽りなのかを明確に識別することができます。
それに耳を傾ける必要があるのか?ということです。

けれども、それを忘れてしまっているのなら、この話は必ず未来のことを言われ、動揺し焦り不安にさせるので、そこにしがみつかせるのです。

そして、時間が実在することを受け入れ、幻想にはまり込む、というわけです。

もしこのメッセージを受け入れ、それが真実だと思い、その通りに生きるのなら、またしても時間の支配下に入った、ということです。
時間の奴隷になったのです。

ここでいっていることは、時間が主人でお前は奴隷だ、と言っているのです。
2016年の11月以降に何かが起きる、というメッセージの本質は、このようなことです。

さらに、私たちは次のことにも気づかなければいけません。

それは、

ブッダは、2016年の11月についてなぜ教えないのか?
イエス・キリストは、2016年の11月についてなぜ教えないのか?
ニサルガダッタ・マハラジは、このことに言及していないが、何でだろう?
ラマナ・マハルシは、このことについて言及していないが、何でだろう?

といったことです。

なぜ彼らは、このことについて何のメッセージも残していないのでしょうか?

それほど重要な事なら、彼らのレベルならわかっていたはずではないでしょうか?

あるいは、この時期に言及していなくとも、彼らが

たとえば、
「1923年の10月に、決定的なことが起こるから注意しろ!」

とか

「~年の~月にこれが起こるから、準備しなさい」

このようなことを言っていたのでしょうか?
少なくとも、私は知りません。

では、なぜでしょうか?

単に、彼らは不親切だったのでしょうか?

あるいは、彼らはチャネリングする存在のレベルよりずっと低いからわからなかったのでしょうか?

そこで試してみて欲しいことは、何でもいいです。

たとえば、ラマナ・マハルシの本を持っているのなら、そのどこかのページに、このメッセージを追記してみて、どう感じるでしょう?

「2016年の11月以降、全てが変わります」

というメッセージを、そのページに差し挟んでみるのです。
そこであなたがどう感じるか?
はっきりとわかるはずです。

ぜひ、やってみてください。

これは、非常に重要な疑問です。

イエスは、このようなことを言っていない。
ブッダが、このように言っているのを聞いたことがない。
僧璨鑑智が、このように言っているのを聞いたことがない。

なぜなのでしょうか?

面白いことに、このチャネラーに対して、このような質問をする人がいないのです。私は、そういうことを聞いたことがありません。

「ブッダは、そのような情報を出していませんが、なぜでしょうか?私にはどうしても、時間が実在しているとは思えないのです。

なぜって、時間はいつも消えますから。そして、変化しますから。そして、時間が私に挨拶してくれたことは一度もありません。
時間が私を気にかけてくれたこともなければ、時間に気にかけられている人を、この人生で一度も見たことがないんです。

私が経験したことは、時間を気にするたびに、私は決定的な何かを失う、ということでした。それは、実は決してなくなるものではないのですが、その喪失感は私をいつも弱くするんです。そのことだけは、”知っているんです”。

ですが、あなたはなぜ、時間を重要視させることを言うのでしょうか?なぜ、彼らは共通して時間が偽りで、何年の何月にこれこれのことが起こる、というような発言をしていないのに、あなたはそのような情報をもたらすのでしょうか?

あなたは、ブッダよりイエスよりもニサルガダッタよりも、もっとレベルが高いからそういうのでしょうか?あなたは、時間が実在しているとでも言うのでしょうか?

もしそうなら、ぜひそれがなぜなのかを教えてください。11月に何が起こるかなんてどうでもいいですから、なぜ時間が実在するのか?それは、今までの私の経験と理解をすべて崩壊させますし、彼らマスターと言われているものたちも間違っている、といっているのですから。もしそうでないのなら、なぜ時間に興味と関心を注ぎ込ませるようなことをいうのか?その結末が、そのことが何を引き起こさせるのか?あなたは知らないのでしょうか?」

このような質問をする人が現れません。

何も私は、これらのチャネラーを批判しているのではありません。
単に観察してわかったことを言っているだけなのです。
これは、本当に素朴な質問なのです。

ですので、11月以降の準備をしたければすればいいのです。
それを広めたければ、広めればいいのです。

ただ、私の経験から言えることは、このような情報に魅せられている時は、必ず決定的な力を失っていて、迷子な状態になっているのです。

なぜなら、これらの情報は常に外側から来ているのであって、その外側がいつまでたっても外側だからです。

そして、私もそのような経験をしてきたからなのです。

かつて私は、クリムゾン・サークルというチャネリングをもとにしたサークルに参加していました。

当時、そこでの主要なメッセージの一つに、

”2007年9月18日にクォンタム・リープが起きる”

といったものでした。

このメッセージが告げられた時、参加している人たちは色めき立ちました。

しかし、2007年とは、ずいぶん先な話でした。

そして、このイベントは人類にとって非常に重要なもので、それはあなたがたがこうして努力してきた結果なのです。

といったことでした。
つまり、この2016年11月の内容と本質的には同じなのです。
褒美だ、ということです。

私もこの日に何が起こるんだろう?
この日を境に世界は素晴らしくなって、過ごしやすくなっていくんだろうけど、一体どうなっていくのか?

と興味と不安が入り混じるような日常を送っていたのです。
そして、悲惨なことはこの日付まで相当の年数があるということでした。

私達は、定期的にギャザリングをし、トバイアスや聖・ジャーメインなどから伝えられるメッセージを共有しました。

そして、その話題の多くはこの日にどうなるのか?
この日を境に世界はどうなっていくのか?
そして、彼らが求める、この日付までにどんな準備をしていかなければいけないのか?

といったことでした。

ギャザリングの中である方は、

「今の人生はとっても苦しい。まさしく魂の闇夜といった感じで、全てを失っていっている。でも、この日にきっと何か起きるんだから、それまで待ってみようと思う」

と仰っていました。

しかし、私にはさっぱりこれがわからなかったのです。
何で待たなければいけないのか?
待つことで解決するのか?

会話をしていて私には非常に疑問で質問したかったのでしたが、なにせ私は初心者で新参者。相手はニューエイジの経験と知識に長けていると思っていたので、先輩が間違っていることはないと結論付けていました。

当時の私は、時間が幻想であることは概念としても、そして体験からも知ってはいました。しかしながら、まだ決定的に知らなかったために、このメッセージの本質には全く気づけなかったのです。

そして時が経ち、ついにその日がやってきたわけですが、案の定、何も起こらなかったのです。知覚の範囲内では。
その日を境に、あらゆる不調和が消え去る、なんてことはありませんでした。

その頃には、ここにいても、私が知りたいと思っていることは決して知ることは出来ないことに気づいた私は、もうそのサークルには積極的に参加していませんでした。ただ参加していなくとも、サークルに所属していた/いる人の人生は相変わらず悲惨だ、という事はわかっていました。

その証拠に、彼らはこの記念すべき瞬間を迎えた後も、ずっと覚醒について語り合っているのですから。そして、彼らアセンションした存在に対しての質問事項も何も変わっていないのです。

この聖なる日、2007年9月18日という記念すべき日に、クリムゾンサークルは特別なイベントを行いました。
もちろん、彼らアセンションした存在達は、この日に何か特別なことは起こらないことなどを事前に伝えてはいました。そしてそれを聞いて、納得し、それでも何かが起こる事を期待し参加した多くの人は、「ヒャッホー」というお得意のあれでこのイベントを祝ったことでしょう。

そして、肝心なことは、その日にわかるようなことは起こらなかったし、その後の全ての人の人生は、相変わらず絶望的な人生であることは間違いないのです。つまり、この日を通過しようとしまいと、個人が抱えている問題には何の変化もないのです。個人にとっては。

このような経験からわかったわけです。
何が重要で、何が重要ではないかを。
何についていくべきで、何についていってはいけないかを。

私達は、このようなことに何度も何度も踊らされているのです。

この2007年のクォンタム・リープのみならず、1999年のノストラダムスの予言もそうです。

あるいは、2012年のマヤ歴の終わりに関してもそうです。

であれば、今回のメッセージを見た時、かつてのメッセージと何が違うのでしょうか?

もちろん、これらを信じ切っている時、これらの催眠にかかっている時は、何を言っても揺るぎません。
それ以前の情報源は、信頼できない存在達だから間違っていて当然で、自分たちが好きで信じている存在達は絶対に間違っているはずがない、というおなじみの催眠です。

そもそも実在に間違いがあるのか?
といったような根本的な疑問が、ここでは起こされません。
なぜなら、自分だと思っている自分に完全に眠っているからです。

ですので、ここで私達に問われている最も重要なことは、これらの情報を一体、何の為に使うのか?ということです。

私が経験してわかった限りで言えば、これらは単なる挑戦なのです。
間違ったエゴからの。

これらの情報を非難し、否定するのが適切な事なのか?
あるいは、これらの情報を受け入れ、言われた通りのことをすることが適切なのか?
はたまた、これらの情報を無視し、フォーカスすべきものだけを見ようとすることなのか?

ということです。

付け加えるならば、確かにこれらの情報は全て間違っているとは言えません。

なぜなら、よく見てみれば、確かに重要な年や瞬間というものがあるからです。大規模な意識レベルの変化が見られた年や日付は確かにあるように見えますが、しかし、それは後々わかることなのです。

その当時、そこに巻き込まれている個人にとっては、何が起こっているのか?ということは、全く理解できないのです。
なぜなら、個人だからです。

ですので、これらを一概にくだらないものとして退けることもまた違います。かといって、これらの情報に踊らされることも違います。

最も重要なことは、このような情報があろうがあるまいが、最も重要な本質をつかんで離さないことです。

これが私が経験してきた中で、最も勧められる在り方です。
こういう人は、本当に素早く成長し、しかるべき覚醒を成し遂げるのです。

【レベル】:クリアクラス~ユニティクラス