・分離を終わらす
今回は、「私もまた、神である」ということについてになります。この理解は、帰還のプロセスを歩む多くの人にとって、重要な理解だと思います。
なぜなら、この理解は分離が単なる幻想で、全体こそが事実だということに基づいているからです。
私もまた、神である。ということであって、私だけが神である、と言っていません。
私だけが、ということは、またしても離れ離れで、そこには分離が存在しているのです。
分離が幻想ではなく、分離こそ事実で現実だという理解に基づいて生きていくと、もうそこに救いはありません。
不安と恐れしか生み出せなくなります。
私が見る限り、世界は完全に不安と恐れによって成り立っています。
人生とは不安と恐れのことのようです。
この信念があまりに強固なため、誰も疑うことすらできません。
不安が当たり前、恐れて生きることが当たり前になっています。
ひとたび、「それは、本当だろうか?」などという疑いを持って、不安と恐れに支配されている人に語りかけると、”狂ってしまった人間”とみなされるのではないでしょうか?
「普通ではない。不安と恐れに動機づけられて生きていくのが当たり前なのに、お前は頭がおかしいんじゃないのか?」
このような言い方はしないでしょうが、彼らが言わんとしていることは、このようなものです。
・不安と恐れが世界を支えている
この世界は、不安と恐れによって成り立っている。だから、この不安と闘わなければいけない。
みんな不安で恐れている。みんな不安だから、自分を守ろうとする。
だから、自分が生き延びて、より不安を感じなくするためには、他人を利用しなければいけないのなら、そうする。
他人や他の生命体に勝つためには、何だってする。
殺す必要があるのなら、そうする。だって、不安だから。怖いから。
みんな、そうやって生きているのだから、間違ってはいない。
表だってこういう風には、表現しないでしょう。
けれども、その薄っぺらい仮面の下には、このような在り方が渦巻いているのを、あなたは見ることが出来ますか?
そこには、苦しみしかありません。
そして、びっくりすることに自らはそれに気づけません。
気づけないのです。
私は、このこと自体に、本当に驚いています。
現実とは、不安と恐れのことで、この支配下のもとに、私たちは生きていると誰も言いません。言っている人は、本当にごく少数で、その発言に対して、誰も見向きもしないのです。
問題は、なぜ不安と恐れのもとに生きていかなくてはいけないのか?という本当の原因を探ることです。
不安と恐れが嫌だから、それを無くそうとすることではありません。
・箱を作って、閉じこもる
驚くことに、先進諸国と言われている国でも、こういうばかげたことを行っているのです。人間、間違ったエゴがやることは、すぐにそれを無くそうとしたり、監視しようとしたりします。
たとえば、不安から発生した事件が起これば、二度とそういう事件が起きないように監視します。規制します。法律を作ってしまいます。
びっくりすることに、このような箱をつくれば、起こらないと考えているようなのです。
それはたぶん、そのような箱に入ることで、もう傷つくことはなくなり、安心を得られると勘違いしているのです。
そして、その箱の中でも残念ながら同じような事件などが発生したらー事実、それは必ず起こるのですがー、またヒステリックになって、さらに小さい箱を作るのです。
道理で生きにくいのです。どんどん小さい箱に間違ったエゴ、人類は閉じ込められていくのです。
それは間違いなく、自分たちで作っているのですが、全く気づきません。
そして、いつしか人類は、窒息するでしょう。
・本当の原因をあぶりだす
本当の解決の糸口は、事象そのものに対する恐れと不安に駆り立てられたリアクション(監視、規制、切除)ではありません。それが起こった本当の原因を追究していくことなのです。
上っ面な原因ではなく、なぜそれが起こったのか?
そのコア、核心を捕まえることなのです。
そうしていけば、答えは必ず現れるのです。
その核心近くにあるのは、不安と恐れです。
そして、なぜ不安と恐れがそこにあるのか?
その原因を突き詰めれば、バラバラだと思っているから。
私たち一人一人は、違う個人の存在で、
ともかく自分を守らなければ傷つくこと思い込んでいるから。
その結論に行き着きます。
(つづく)
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