・あなたは、そこにいますか?
さらに、自分が月になったつもりで、地球の日本という場所の、東京のどこそこにいる自分、あるいは、あなたが実際に住んでいる所にいる自分を眺めてみてください。それを眺めていることを想像してください。
あなたは、自分をそこに見つけられますか?
そこにあるのは、地球ではないでしょうか?
自分と呼べるものは、米粒ほどでもなくなり、跡形もなくなり、代わりに地球がとってかわってしまいました。
間違いなく、あなたは、もう見えません。
そこにいることすら、妄想のような感じに思ってしまうかもしれません。
あなたは、重要ですか?
さらに、あなたが太陽になったつもりで、東京にいるあなた、自分が住んでいるところにいるあなたを見てみてください。
地球すら遠くにあるのに、あなたの体は、どれだけ現実でしょうか?
あなたは、重要ですか?
太陽からあなたを見た場合、あなたは点の中の点にも満たないのではないでしょうか?
それでも、あなたは重要でしょうか?
さらに、何光年も彼方からあなたを見てください。
もう地球どころか太陽系すら見えません。
それでも、あなたはそこにいると言えるのでしょうか?
あなたは、重要でしょうか?
他の星たちは、地球なんか知らない、というかもしれません。
地球すら点にもならないほどなのに、地球の表面に這いつくばって、動いているらしい一人の人間がいる。まったく見えもしない、大きさもないといえるほどなのに。
そんなあなたは、重要なのでしょうか?
重要だとしたら、誰にとって、重要でしょうか?
もしあなたが、地球から何万光年も離れた太陽より100倍も大きい星だったとしたら、地球という星にある日本という模様の中にあるらしい、点にも満たない存在について、どれほど関心を持つでしょうか?
(つづく…)