☆非情さに貫かれる

その疑問がやってきたのと同時ぐらいに、友達の一人がジャングルジムの上から、落っこちてしまいました。
彼は、私のすぐ横で血を流して、泣きわめいていたのですが、私は彼を一瞥しただけでした。
ほぼ無関心といってもいいくらいの態度をとっていたのです。

なぜなら、光り輝く中でやってきたその疑問があまりに強烈過ぎたため、私はほぼ身動きすらとれませんし、周りの出来事に究極的なまでに、非情な感覚に支配されていたのです。

周りの友達たちは、大騒ぎです。

「早く先生を呼んでこなくちゃ!」と室内に走っていく子供もいれば、血を流して泣いている彼に、寄り添ってあげている子もいました。

私も助けるよう呼びかけられていたのですが、全く何も出来ませんでした。
びっくりするほどの無関心さと非情さが私を貫き、私の関心全ては、まぶしいくらいの太陽とともにやってきた輝きの中にありました。

(つづく…)