・なぜ、私にはやって来ないのか?
「なぜ、私にはそれがやって来ないのか?」「なぜ、私は未だに概念しかわからないのか?」
非常に多くの方は、そのように感じて生きています。
確かに、全ては脚本です。
自分がやっていないのですから、それにそんなに責任を感じる必要はないのですが、自分が主人公だと思ってしまっているので、このような疑問が生じてしまうのです。そして、そのことすら概念としてわかっていることが、本人をさらに苦しめてしまうのです。
この段階では、それを言われれば、「あー、なるほどね」とうなずき、納得するのです。
けれども、それ以上がありません。
本人は、それ以上があるのを知っているので、そこでとどまってしまっていることにストレスを感じるわけです。
・探求者が最も恐れること
彼らが非常に恐れるのは、この段階のまま死んでしまうことです。達成せずに、候補者の中の一人として、死んでしまうことです。
リングに手が届く寸前まで行きながら、そして寸前のまま、ずっと苦しみ生き抜いて、最後は、何も達成せずに死んでしまうことを皆、恐れます。
なぜって、それほど滑稽なことはないから。
それだったら、眠った個人として、ある意味幸せに静かな絶望の中で死んでいくほうが、ずいぶんとマシだ、と思うのは、ごく当たり前のことです。
ですので、本人からしてみれば、ずいぶん悲惨な脚本が書かれているとうんざりするのは、よくわかります。
過去、真我を、悟りを探し求めて、結局概念しかわからないで死んでいった人は、総計どれくらいいるのでしょうか?
すさまじい数でしょう。本人からしてみれば、自分がその中の一人となってしまうのは、「マジ、勘弁」と心底思い、こんなものを放り投げたくなる気持ちになるのは、当然なのです。
(つづく…)
【レベル】:ゴールドクラス~ユニティクラス
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