個人とは何でしょうか？
個人とは、もちろん間違ったエゴのことであり、自分が思っている自分のことです。
しかしながら、そうではなく、個人の性質とは一体、何でしょうか？
個人が一体何で出来ているかといえば、それは、不安と恐れです。
そこから疑いや憎しみ、嫉妬、落ち着きのなさなど、人生を蝕んで行くあらゆる毒素が生まれてくるわけです。
では、なぜ個人は不安と恐れで成り立つのでしょうか？
それは、実在、神と離れ離れになってしまった、という錯覚を持つからです。
全てがバラバラなら、つまりバラバラとは、何も統制が効いていない状態、一つ一つが勝手気ままに生きていることを意味しますが、そうであるなら安全などどこにもないことがわかります。
全てが不確定要素に支配されているのですから、個人は何とかして人生をコントロールしなければいけなくなるわけです。
これが個人の性質なのです。
全てがバラバラな存在ゆえに、当然戦いも起こってくるのです。
これが、この幻想の世界で繰り広げられている事象です。
そして、この幻想の危険さにうんざりした人、飽き飽きした人が、まさしくこの分離の幻想を終わらすべく立ち上がり、合一へのプロセスをスタートさせることになります。
ここで、私たちが覚えておかなければいけないもう一つのことは、この世界に登場するほとんど全ては、まだまだこの分離という幻想を愛している、ということです。
バラバラでいいんだと、ほとんど全ての人がそう思っている、むしろそれを楽しんでさえいる、ということです。
ですので、私たちはむやみに世界を変える必要はないですし、あなたがその気になれば、ほんの一瞬、瞬きするほどの瞬間で、この世界を消し去る事さえ可能だと気づくでしょう。
だから、世界を消し去るにはほんの一瞬で出来る事を知るからこそ、逆にこの世界の刹那さ、儚さを感じ、憎む事ではなく、愛する事に変性した状態になるのです。それは、自動的にそのような状態になるのです。
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