・なぜか助けてくれない

さて、私たちが信じている神や仏というのは、本当に役に立っているのでしょうか?
私たちが信じている神や仏は、私たちを本当に助けてくれているのでしょうか? 
結論から言えば、私が経験してきた限りでは、助けてくれません。

虫歯が痛くて仕方ないのに、治してくれたことはありません。
弱り果てた大切なパートナーを治してくれたことは、ありませんでした。
晴れていて欲しかったのに、雨が降ってきました。遠足は、中止になりました。

どんなに願おうが、祈ろうが、思った通りになることはありませんでした。

私たちが信じている神とは、多かれ少なかれ、あらゆる問題などあっという間に解決できる力を持っている、そして私たちを守ってくれているのが、神と思っています。
なんでもできるのが、神だと、私たちは信じています。

程度の差こそあれ、基盤となる信念は、まさにこのようなものです。

世界中には、問題しかありません。
そして、なんでもできる神は、しかしこの問題を解決しません。

・推測という毒

たぶん、解決しないのは、人間の試練だからだ、などという結論を出したりするようです。

けれども、これはひどいものです。
こういう結論を出す人が、実際に神にあって、話して、なぜなんだと問いつめ、答えを聞いて納得したのなら、こういう結論はわかります。

けれども、間違いなく、その人は、神に直接に合って、面と向かって、このような議論をしていないはずです。

問題は、こういう自分が知りもしない、あったことも話したこともない人が考え出した結論を、まるで疑わずにそうだと信じ込むことです。

これが催眠でなくて、何だというのでしょうか?
これは、催眠の中でさらにまた催眠にかけられているようなものです。
道理で、人は起きられないはずなのです。

また、信じられている神について、直接会ったこともないのに、推測だけで、これが起こらなかったのは、こういうことだからだ。
という結論を出すこともまた、愚かなことです。

推測は、推測でしかありません。
推測はなんの力もないどころか、大抵毒にしかなりません。
慰めにしかならず、安易な慰めは、問題を直視する、という力を奪います。

・愚かなゲーム

いくら神について勉強したところで、神に出会えるはずがありません。
人間、つまり間違ったエゴが構築した勉強というやり方に従っている限り、どうして神に出会える、というのでしょうか?

否、間違ったエゴの目的は、そのようにずっとずっと迷わせるために、このような勉強を編み出した、といえます。そして、びっくりすることに、それもまたプラン通りなのです。エゴを創ったのは、間違ったエゴではないのですから。

もし出会えた、という人がもしいても、その人だけにしかあてはまらないようなもの、あるいはその人曰く、条件に合致した人しか資格がないなどという条件丸出しのものは信じる価値がないものです。

いつ、どこで、どんな方法で誰にでも出会えるのなら、本当ですが、まったく再現性のないものなど、とりあう価値もないはずです。
こういう価値基準を人類は築いているはずなのに、肝心な場面では絶対に使いません。

だのに、こういう信じられないほど愚かなゲームがずっと続いているのです。

・すぐにでもわかること

神のために人を殺すのは、本当に素晴らしいことなのでしょうか?

世界史というものには、十字軍や宗教戦争というテーマを勉強する機会があります。
これは、もちろん誰かが書いたもので、私自身がそこにいたわけでも、見たわけでもないので、確かなのかはわかりません。

ただ、神のために、人を殺し争いあい、自らが信じている神を押し付けあうなど、愚かさを通り越しています。
なんでもできる神なのに、どうして押し付けなければならないのか?
そんな簡単なことすらわからないというのは、一体なんなのでしょうか?

そういう歴史を歩んできている神への信仰というものは、信じる価値があるかどうか、そんなこと誰にも教えられなくてもわかるはずです。

いえ、もちろんお正月になれば、お参りをし、ぱんぱんと手を叩いて、なんとかでありますように。と願ったり、礼拝をしたり、祈ることがそういうのが人生で、神への信仰で、私は大好きだ!

大病になっても、神に祈ることが大好きで、助けてもらわなくても構わない。
神に祈ることが大好きだ。
というのなら、それはそれで構いません。

それは、当人の役に立っているのですから、問題ではありません。

ここで言っているのは、こういう一連の信念がまるで役に立つものではなく、むしろ成長の阻害にしかなっていない、と気づいた方々のためのものです。

こういうわけで、私たちが信じている神、どこかにいるであろう神、何かあると降りてくる神というのは、役に立ちません。
実際、神がどの住所にいるかを突き止めた人は、いないはずです。

(つづく…)

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