この大きな家の中で、彼は一人ぼっちです。
そして、この冬の寒い晩、暖炉の所に行って、暖炉の前で暖まっているだけです。
他の部屋は、無論、使われていませんし、灯りもついていません。

ならば、ワンルームでも構わないのではないでしょうか。

何のために、そんな大きな家が必要なのでしょうか?
もうあと余命いくばくもないのに。

外見は立派に見えても、中身はスカスカ。
外見は立派に見えても、中身はスカスカ。

この時代から200年近く経っているにも関わらず、一体何が進化したというのでしょう?ほとんど、何も。

ほとんど、何も進歩していません。
ただ、この十数年で進歩する兆しは見えてきています。

それでも、根本的には何も進歩していないということを、あなたは身にしみてわかるでしょうか?

何度も繰り返しますが、ニサルガダッタ・マハラジがいっている通り、

「一万年前も同じだったし、一万年後も同じだ」

ということは、ここからもわかります。

かぐや姫の物語、竹取物語の時代から何も進歩していない、ということなのです。間違ったエゴですから。何度も何度も、同じ所をループしているだけなのです。

アンドレ・リノージュ曰く
「地獄は、繰り返すのだよ。マイク、覚えておくがいい」 です。

ですので、彼は自分のやり方で人生が変わるとは思えず、八方塞になった状態の解決策をどこかで望んでいたのです。あるいは、死を。死は、確かに最良の薬であり、解決策なのです。

(つづく…)