☆鍵は、純粋であること

私が観察する限りでは、世界はこういう状態です。
これは、いったいどんな冗談でしょうか?

彼は、このような厳しすぎる環境を乗り越えてきました。
乗り越えた末に、彼は自分自身の現実を創造したのです。

純粋さが全ての鍵です。

自分の動機に純粋なままでいられるかどうか。

理想をひとたび描いたのなら、それを絶対に消し去ってはならない。
それを保ち続けることで、その状態はやってくるのです。

これが、絶対的な信念です。

彼は、間違いなく、自分がACミランに入れるほどの人間になれると信じて疑わなかったはずです。

苦しい時もあったでしょう。
けれども、理想だけは、絶対に捨てなかったのです。

事あるごとに、彼は、「自分は、ビッククラブにふさわしい人間だ」
と”公言”していました。

☆思考→言葉→行為 という現実化の法則

まさしく、言葉にすることによって、創造を促していたのです。

また、「自分は、環境によって成長する人間だから、
成長する環境になんとしてでも、ビッククラブにいかなければいけない」

とも語っていました。

つまり、自分がどうすれば成長できるかをよくわかっていたのです。

これは、高い理想を持ち続けると、その為には何が必要なのかが、
自動的にわかるようになる、といういい例です。

☆自分を生きる

私が感じたのは、彼は自分の経験を生きている、ということです。
あれをやれ、とか、こういう風に生きろ、と誰からに強制されたものではなく、自分自身を生きている、ということが実に伝わってきます。

強制されたものほど、醜いものはありません。
この世界、社会を見渡せば、ほとんど強制しかありません。
「あれをやれ」、「これをするな」、「許可を取れ」。

安心を得ようと思っていたこれらのコントロールという発明が、今では私たち自身をとんでもない所に追い込んでいます。

彼は、このような強制的な考え方を無視しました。
無視しなければ、決してACミランというチームには行き着かなかったでしょう。

マスメディアがなぜ、彼を取り上げるのか?
それは、自分たちの網から抜け出したからに他なりません。

彼らは、檻に入っています。
そして、檻から出た彼がうらやましくて仕方ないのです。

彼らは、ただ自分たちが決して出来なかったことを見させられて、ただただ彼をあがめることしか出来ないのです。
実は、彼はみんながそれを出来る、と示してくれているにもかかわらず。

彼の例があっても、社会は、その本当の価値に気づけませんから、しばらくは、同じ風習を続けていくでしょう。
あいかわらず、理想を語る人をけなし、踏みつけていくでしょう。

つまり、誰もが本当の意味で、自分の人生に責任を取る、ということに気づけないで生きていくのです。
これが、眠った目覚めの人生です。

(つづく…)